師匠との出会い

初めて訪れたその鍼灸院は不思議な空間でした。

特別なものは何もありません。
新しくもなく、お洒落でもなく、ヒーリングミュージックがながれているわけでもありません。
そのかわりに、お灸のよい香りがしました。

同僚のいうところの「面白い鍼灸師」のE先生は、親父ギャグを連発しながらも、どこか洗練されている不思議な方でした。

治療はリラックスできて暖かくて気持ちがよく、治療中に眠ってしまいました。
学校で習う鍼灸とは全くちがうものでした。見るもの、聴くものすべてが新鮮でした。
鍼は深く刺さなくても効果がある、と自分の体で実感したのです。
痛いのは指なのに、全身を治療してもらうことも、1年生だった私には新鮮でした。
しかも、E先生は私の状態を東洋医学の用語を使って説明してくださいました。学校では西洋医学の解剖学や生理学を中心に勉強したので、これは違う言語を聞くような気がしました。

学校にはない何かがここにはある。

そう感じた私は、演奏会まで治療に通おうと決心しました。
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by may-shinkyu | 2006-08-02 12:33 | 鍼灸師になるまでの道のり


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